神様を恐喝する僧

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竹田黙雷(たけだもくらい)さんは、明治から昭和にかけて活躍した臨済宗の禅僧です。臨済宗建仁寺派管長を長く務めました。伊藤博文さん、鈴木大拙さん、新島八重さんなどが師事していたそうです。

元々、禅宗と祈祷とは相いれないように思いますが、黙雷さんは、独特な祈祷を行います。神々に向かって、自分の言うことを聞くように言います。聞けば尊敬するが、聞かなかったときはただではおかないと恐喝します。人が神よりも上だと考えています。そして、主従関係は人が主人で、神様が家来です。では、神様が言うことを聞かなかったらどうなるのでしょうか。その例が東福寺の大法会です。この法会では、予想よりも多くの人々が集まったため、食物が足りなくなりました。すると、黙雷さんは、台所で祀られていた韋駄天像を縄で縛り上げ、お前のせいだと言って、打ちたたいたと言います。すると、まもなく各地から食物が送られてきました。ちょっと、神様がかわいそうになります。

画像:竹田黙雷
画像出所:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AB%B9%E7%94%B0%E9%BB%99%E9%9B%B7

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