弥勒菩薩半跏像

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前回に続き、広隆寺です。広隆寺の寺宝と言えば、弥勒菩薩半跏像です。世界的に有名です。ところで、広隆寺にはこの弥勒菩薩半跏像は二つあります。いつも紹介されるのが、通称「宝冠弥勒」と呼ばれる弥勒菩薩半跏像です。霊宝館の中央に安置されています。実存主義哲学の第一人者ヤスパースが「人間実存の最高の姿」を表したと評した仏像です。もう一つが、通称「泣き弥勒、宝髻弥勒」と呼ばれるもので、こちらも国宝です。

この「宝冠弥勒」には、1960年に事件が起こっています。広隆寺・弥勒菩薩像の指折り事件と呼ばれるもので、像の右手薬指が第一関節あたりから折れました。京大生が、監視人の目を盗み、壇上に上がり、弥勒菩薩の頬に顔を寄せたときに折れたそうです。ただ、動機や指の行方等、当時の情報が錯綜していていまだに詳細がわかっていません。当時、ニュースで大きく取り上げられ、世界にも配信されました。その後、指は修復され、肉眼では修復されたことがわからないぐらいだそうです。

画像:宝冠弥勒
画像出所:京都観光Navi
https://ja.kyoto.travel/tourism/single01.php?category_id=7&tourism_id=284

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