准胝観音(じゅんでいかんのん)

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密教で六観音と言いますと、聖観音、千手観音、馬頭観音、十一面観音、准胝(じゅんでい)観音、如意輪観音となります。この中で、比較的馴染みが薄いのは、准胝観音ではないでしょうか。

准胝観音はヒンドゥー教の女神チャンディーから来ていると説がありますが、よくわかっていません。ただ、中国では人気で、仏教だけでなく、道教にも取り入れられています。像容も一定していないので、見分けるのが難しいです。二臂、四臂、六臂、十八臂、五十四臂、八十四臂などのバージョンがあり、十八臂、五十四臂、八十四臂では千手観音と混同されてしまいます。

『七仏倶胝仏母心大准提陀羅尼法』や『仏説七倶胝仏母心大准提陀羅尼経』に、この観音の功徳が述べられています。息災、願望成就、減罪といった現世利益の他に、悟りに至るという功徳があります。これは、密教系尊格では珍しいように思います。そのためか、准胝観音は禅にも取り入れられます。

画像:准胝観音
画像出所:千葉県
https://www.pref.chiba.lg.jp/kyouiku/bunkazai/bunkazai/p131-109.html

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