五壇法の金剛夜叉明王法担当
以前ご紹介しましたが、個々の明王を勧請する修法だけでなく、五大明王すべてを勧請する修法が、五壇法です。五大明王とは、不動明王、降三世明王、大威徳明王、軍荼利明王、金剛夜叉明王になります。天台宗の場合、金剛夜叉明王ではなく、烏枢沙摩(うすさま)明王が用いられます。五大明王を個別の明王ごとに別壇にまつり、それぞれの明王に担当者がつきます。
ここで問題となりますのが、金剛夜叉明王です。ここには、修法に詳しいベテランが配置すべきだと言われています。40歳未満の者が、金剛夜叉明王えお担当すると、自らを害し、さらには周りの者も傷つけてしまいます。また、行者が悪心を持ってしまっても、自他ともに傷つけてしまうそうです。どうも金剛夜叉明王は、扱いづらい存在みたいですね。元々、障礙神であったのが、護法善神に変わったという経歴が影響しているのかもしれません。こうした経歴を持っているのは、五大明王で金剛夜叉明王のみです。
画像:金剛夜叉明王
画像出所:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%91%E5%89%9B%E5%A4%9C%E5%8F%89%E6%98%8E%E7%8E%8B
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