聖天の妙験
聖天(歓喜天)は、象頭人身で、インドのガネーシャと同じ起源を持っています。元々怖い神様で、災いをもたらしていましたが、仏教に帰依して護法善神となっています。怖い神様であったときのパワーは維持されていますのか、現世での願いを叶えてくれる神様です。ただし、その扱い方を間違ったり、おろそかにしますと、大きな災いがもたらされると言われています。たいへんありがたい神様ですが、注意が必要です。
聖天を悪神から仏教に導いたとされるのが、軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)と十一面観音です。軍荼利明王は、明王ですので聖天を力づくで調伏しました。チベットでの軍荼利明王像(ヴィグナーンタカ)は、ガネーシャを踏みつけています。一方、十一面観音は、観音様ですので、諭して仏教に帰依させました。そのため、聖天が、願いをなかなかかなえてくれない場合は、軍荼利明王法で攻め立てるという方法があります。一方、聖天に失礼があって、その罰を避けるために、十一面観音にたよるということがなされます。対照的ですね。ただ、軍荼利明王法で聖天を攻め立てたら、ご利益はあるかもしれませんが、その後が怖そうです。
画像:聖天
画像出所:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%93%E5%96%9C%E5%A4%A9
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