吉祥天と弁才天

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吉祥天と弁才天は、どちらもヒンズー教の女神が仏教に取り入れられた神様ですので、混同されることが多いです。吉祥天は、ヒンズー教のラクシュミーが元になっています。ラクシュミーは、美、幸運、富の神で、三大神の一神ヴィシュヌ神の妻です。仏教に取り入れられると、父が徳叉迦(とくさか)、母が鬼子母神で、毘沙門天の妻です。仏教に取り入れられると、配偶者が変わるのですね。

一方、弁才天は、ヒンズー教の水の女神サラスヴァティーが元になっています。サラスヴァティーは、学問と音楽の神で、三大神の一神ブラフマーの妻です。出自が似ているためか、二神は混同され、一部では習合します。弁才天に、美と富が加わったのは、この吉祥天との混同からかもしれません。弁才天は、宇賀神と習合して富の神弁財天に変容しますが、宇賀神とは水つながりで習合したと考えられます。ただ、吉祥天との混同によって、富の神の性格が加わって、宇賀神との距離が近くなったのではないでしょうか。

画像:弁才天
画像出所:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BC%81%E6%89%8D%E5%A4%A9

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