怖い神様と秘仏
聖天、荼枳尼天、摩多羅神などは、願いを叶えてくれるが、祈り方を間違えると祟られると言われています。いわゆる怖い神様です。こうした怖い神様は、本尊となっている寺社で秘仏(神様ですので秘神)であることが多いです。そうです。私たちは、その像容を見ることができません。ただ、絵画に描かれているものがありますので、それを基に本尊を想像することはできます。
京都真如堂(真正極楽寺)の塔頭寺院、法伝寺の本尊は咤枳尼天(荼枳尼天)ですが、秘仏です。日本最初のもので、空海作と言われています。京都隋心院では、聖天がお厨子の中に秘仏として祀られています。双身だと言われています。これらは誰も見ることができず、写真もないようです。たぶん、寺院の方も含めて現在生きている方は、だれも知らない状況だと思います。島根清水寺の摩多羅神も秘仏でしたが、祀られていた常行堂が雪で倒壊して発見されました。見つかってよかったです。長らく秘仏で特別御開帳がない場合、無くなっても誰も気づかない可能性があります。誰も、その像を知らないからです。
画像:清水寺摩多羅神
画像出所:島根県立古代出雲歴史博物館
https://www.izm.ed.jp/cms/news.php?mode=yoyakuadd&id=582
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